非線形波動方程式の定常解に関する考察
[物質はどのように光で出来ているのか]
A Study on Steady Solutions of Nonlinear
Wave
[How material is made from light]
[Tetsuya Nagai]
[どうやって11次元の定在波解に辿りついたのか]
[How did I get to 11
dimensional standing wave solution]
最近の高エネルギー加速器の実験により光どうしをぶつけると物質が発生することがすでに確認されています。
このことから推測すると全ての物質は光でできていると考えたいところですが、そのことを断定できる理論はまだ発見されていません。
ここに示すアイデアは電磁波(広い意味での光)の非線形現象により物質が形成されるのではないかという提案です。
私がどうやって11次元の定在波解に辿りついたかを説明します。
物質中の光速は電磁波の強さに依存し、さまざまな非線形効果があることが知られています。
電子素子の非線形性を利用したものといえば整流回路がありますが、
物質中の電磁波においても非線形性により交流の電界が直流の電界に変換される状況、すなわち「整流」
が起きるのではないかと考えました。
そこで次のようなシミュレーションをしてみました。
非線形波動の一次元アニメーション を見てください。
一次元の状況で位置はxのみを考えます。
波長の短い交流の電界(E_AC)と波長の長い直流の電界(E_DC)の混ざりあった電界とし、交流の電界は左から右へ進行し
直流の電界は進行せず変化速度の初期値は0とします。
光速は正規化し通常は1とし電界の強さが定数E1を超えるとΔc(0.005)だけ小さくなるとします。
非線形性の変曲点を+-一点ずつにしたのは計算を簡略化するためです。
電界は波動方程式に従うとして差分法によりシミュレーションしました。
1d_anim.xls をダウンロードして開いてください。
アニメーションを動作させるにはマクロのセキュリティレベルを以下のようにして変更してください。
プルダウンメニューから
ツール-->オプション-->セキュリティ-->マクロセキュリティ
セキュリティレベル 中(M)
以下ののグラフはt=0での初期値の波形です。
Simulationボタンをクリックしてください。SimulationウィンドウのStart
をクリックすると計算を始めます。
t=200での波形を以下に示します。
多少波形は台形に近い形になりますが概形は保たれています。
比較のために線形の場合を確認する場合はSimulationウィンドウ(小窓)を一度閉じて
「Δc」の設定を0.005から0に変更しStartしてみてください。
以下のグラフのように波形が変化しt=200程度では直流の振幅がかなり小さくなります。
最初の例で波形が維持されたのは一度「整流」が発生し始めた場所では発生した直流電界により
非線形性が維持されこれにより継続して整流が起るという現象が(架空ながらも)発生したと思われます。
さてここまでは物質中を想定した話ですが真空中ではどうでしょう。
真空中では光速は一定とされています。しかし電界や磁界をどこまでも強くしても光速は本当に一定なのでしょうか?
陽子や電子の直近での電界は非常に強いと考えられますが、そのような状況での線形性を測定した人は
いるのでしょうか?
いや、そんな状況では量子性が現れるので線形性は測定できないと言う人もいるかもしれませんがその量子性そのものが電磁気現象の非線形性に由来している可能性はないでしょうか?
先ほどの一次元での現象を3次元に拡張し、交流をガウスノイズにして定常状態でのE_DCのラプラシアンを求めてみました。
非線形波動方程式の3次元定常解の関係式を見てください。
A
related expression of the three-dimensional steady solution of the non-linear
wave equation
E_DCのラプラシアンはE_DCの関数として求まり、
E_DCの絶対値がE1に近いほどその値は大きく、その形は正規分布と同じになりました。
もっとも正規分布と同じになったのはガウスノイズを使ったためですから、電界がE1(非線形の変曲点)
を横切る確率に比例すると考えたほうがいいかも知れません。
この式を使って極座標上でr方向の電界だけを持つ球状の解がありそうなことがわかりました。
A
spherical steady solution of the non-linear wave equation
パラメータは既知の物理定数以外は私が適当に入れたものです。
K1についてはグラフを見ながら設定を手動で探索しました。
rが大きいところではEは点電荷がつくる電界の曲線に漸近します。
rが小さくなってE_DCがE1に達するとE_DCのラプラシアンがマイナスの大きな値となるのでE_DCは曲がり
ます。(右肩の部分)
その後E1の少し上でほぼ一定になるのはE_DCが下がるとE_DCのラプラシアンがマイナスに増大するので不帰還がかかっているからと思われます。
rがさらに小さくなるともう一度E_DCは曲がり(左肩の部分)、E_DCはrに比例した直線に漸近します。
E_DCのラプラシアンはE_DCの右肩と左肩にほぼ集中しています。
立体的には球面を意味しますのでE_DCの右肩を外殻、左肩を内殻とでも呼ぶことにします。
div(E_DC)は電荷密度に比例しますのでこの解は電荷を持っています。線形の場合は電荷密度の勾配があると電流が発生して電荷は拡散してしまいます。
しかし内殻と外殻とその間には非線形性があるために電荷の拡散が抑えられています。
これほど単純かどうかは別として、実際の粒子もまたこのような非線形微分方程式の定常解である可能性はないでしょうか?
球状の解の周りには反対の電荷を持ったリング状の解がありそうに思えます。リング状の解(あるいはその集合?)は電子、球状の解は陽子と考えられないしょうか?
このほかにも多くの課題があります。以下に課題を列挙します。
1.電界の交流成分のエネルギーは単位時間あたり一定の量で直流成分に変換(整流)されます。この量は運動量の単位
を持っていますが方向成分の合計は打ち消されます。この運動量が特殊相対論の4元運動量の時間成分と考えられないでしょうか?
2.重力中で光が曲がる現象が知られています。
もしも光速が電界の交流成分の大小に依存するような非線形性(先ほどのE1とは別の低電界での
非線形性)をもっていれば
この現象を説明できないでしょうか?
つまり重力はgrad(c^2)に比例し、質量は∇^2(c^2)に比例すると考えられないでしょうか?
3.電界の勾配中にもうひとつの粒子があればクーロン力を説明できないでしょうか?
等速直線運動をする粒子の周りの電界の分布は球対称から若干ずれるはずです。このずれから磁気力を説明できないでしょうか?
4.等速直線運動をする粒子の質量の分布も球対称から若干ずれるはずです。このずれによる質量の変化で特殊相対論の
γを説明できないでしょうか?
5.電荷の拡散とそれを抑える作用は平衡状態にあり、これにより粒子の大きさに対して不帰還が働き振動を起こします。
この振動が量子力学での調和振動子である可能性はないでしょうか?
6.等速直線運動をする粒子の振動数は速度によって変化するはずです。この振動数の変化と非線形性による変調作用により
光電効果を説明できないでしょうか?
7.電界の交流成分は宇宙背景放射に該当します。
宇宙背景放射にはさまざまな振動数を持つものが知られていますが、粒子の大きさよりもさらに小さな波長を
持つ宇宙背景放射が存在する可能性はないでしょうか?
光電効果で検出できる波長には下限があるはずです。
存在が確認されていないのはそれを検出する手段がないからではないでしょうか?
電界の交流成分は消費されて減少していくことになるのでしょうか?
そうだとしてもその減少速度があまりに遅いのでその影響が観測できないでいる可能性はないでしょうか?
8.陽子の外殻の球面上に質量があり、その球の内側に電荷が存在するので陽子間の距離を小さくしていくと
質量間の距離が先に小さくなり、重力が急激に増大し、電荷間の反発力を超えるのではないかと思います。
その後さらに距離を小さくすると外殻同士が結合し重力は減少し、重力と反発力が一致し安定して平衡する場所があるはずです。
これにより原子核結合を説明できないでしょうか?
あるいは、近距離では外殻と内殻が接触するというアイデアも有ります。
9.水星の近日点移動量の定量的検証はできないでしょうか?
10.プランク定数の同定はできないでしょうか?
以下は現在書きかけの内容です。
存在確率が波動関数の2乗に比例する理由 (現在見直し中の内容)
光速で移動する電荷を持った円柱形の解(この解の正負同量の集合が光子?)
光子が変調を受けている可能性
あるいは交流振幅の定在波(重力場の定在波)のうなり成分が波動関数の正体?
エントロピーとの関わり
光速を夫々の固有振動数で割ったものがコンプトン長?
陽電子と陽子(電子と反陽子)は固有振動数の異なる振動解でありながらその電荷量が同じなのは同一の定常解を基本にするため?
質量を決定しているのは振動数のみ?
粒子の固有振動により周辺に定在波が形成され、この定在波により粒子がその場で回転するのがスピンの正体?
人為的にどれほど光速に近くまで加速された粒子であろうとも、同一の方向、同一の速度を持った無数の粒子がすでに全宇宙に存在し、それらは同一の固有振動数で共振しあうことで位置と位相に関わる情報量(エントロピー)を減らしている?
非線形作用により粒子の固有振動数に同期して粒子の周辺に定在波が形成される?
非線形波動方程式の定在波解 [振動数が質量に比例する条件] pdf
定在波からのクライン・ゴルドン方程式の導出[一次元:簡易版]
存在確率が波動関数の2乗に比例する理由 については現在見直し中。(見直し中の内容)
現在、以下の内容について理論的検証を行っている。
「進行波の運動量」はポインティングベクトルなどの光の横波の運動量ではなく光の縦波であるケースも考える必要がある。
この場合は荷電粒子の固有振動に同期して周期的に放出される電荷が縦波として伝搬し
「進行波の運動量」は移動する電荷が持つ電流に依存することになる。
この縦波の同期成分は定在波の位相の遅れに比例して増加することで定在波の振動数と位相を安定化させる作用を持つと推測できる。
その結果として縦波の同期成分と定在波の散乱量が平衡して釣り合う。
この定在波の散乱量が微細構造定数に関わるというアイデアもある。
定在波は荷電粒子から単位時間あたり一定の量の運動量が放出されて蓄積したものと考えられる。
これは言ってみれば時間のタイムカプセルのようなものと考えられないだろうか?
外部磁界を掛けてスピンを観測するとき、この積算時間にをかけたものだけが残り、それ以外は光速で散逸してミンコフスキー空間の光円錐上に行ってしまう。
それはほぼ別世界であり、確率の計算の対象外になる。
全ての交換関係と不確定性と量子エンタングルメントは特殊相対論の非同時性に由来しているのかもしれない。
「ベルの不等式の破れ」を説明できる可能性で使用したについては測定ごとに確定するのだろうか?
もし確定する場合はベルの不等式は破れないことになる。
を正確に確定させるには直行する2軸のデータに同時性がなければならない。
直行する光どうしは同時性を持たない可能性はないだろうか?
この世界が全て線形だったなら、ある角度を持って交差する光は交差前と後で何も変化しないので交差する時間と位置は意味を持たないだろう。
しかし、現実には非線形性があるために光は交差することで変化し、同時に同じ場所にあることに意味が発生する。
ところが同時に同じ場所にあっても電界ベクトルの成分が直交していたり、sin成分とcos成分のように互いに独立した事象については互いに影響を及ぼすことはない。
このようにミクロの世界で独立した事象は独立しているだけでなく別世界とみなして確率を計算すべきではないだろうか?
「ベルの不等式は破れ」は本来別世界として計算すべき確率を同一世界での確率の計算方法を暗黙のうちに適用しために起きた矛盾そのものではないだろうか?
定在波からのディラック方程式の導出 この定在波は3つの4次元現象の組み合わせでその大きさが一定なので次元の数は3×4-1=11 つまり11次元の現象といえる。
動画
http://www.tegakinet.jp/wave/animeZ.mp4
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